アルコール依存症で入院体験Ⅱ

Ⅰの続き

入院1日目

入院を決めた次の日の朝、入院できるかどうかの確認電話を病院にしてみる。

ソーシャルワーカーの方と話をし入院可能との返答あり。

身支度を整え、妻とともにバスで病院に向かった。

到着しすぐに院長の診察開始。

いろいろな質問を受け、その後に院長からのお話。

「95%は退院後スリップする。95%になるか、5%になるかはあなた次第です。」

診察が終わりいよいよ病室へ移動。

エレベーターで病室のある階について最初に驚いたのが、出入り口にカギがかかっており自由に出入りができないようになっている(入院してすぐに分かったが、慣れると鍵の暗証番号を教えてもらえる)。

また、16:00以降の外出は一切禁止。今でこそ「精神科病院」といって心療内科的なイメージがあるが、かつては「き○がい病院」と言われていた分野である。

看護士さんにドアを開けてもらい中に入ると何となくかつて入院した病院とは明らかに雰囲気が異なっていた。

そのまま、病室に案内され、一通りの説明を看護士さんから受け終えると、妻は帰路についた。下まで見送ろうとしたが、16:00を過ぎていたので外には出られなかった。

病室に戻ると、すぐに点滴開始。ビタミンB1が不足しているということで補充液を点滴により投与。

点滴を受けながら、「早く帰りたいなあ!」とつぶやいた。

ベッドに横になりながら点滴を受けているときに、患者の一人が病室を訪ねてきて、「今日、夕食の時に簡単でいいから自己紹介をして欲しい」と言われた。

夕食は18:00からだが、その前に数分間の「瞑想」の時間がある。

これは、初めての体験だが、かなり気持ちが落ち着くことに気がついた。

「瞑想」が終わってから、簡単に自己紹介。すぐに夕食開始。

院長の指示でしばらくはお粥メインのメニュー。久しぶりに食べるお粥はかなりおいしかった。

夕食が終わり、分からないことが多すぎて、とりあえず病室に戻り横になった。

ネット環境が悪く、電波を拾うのに一苦労。あとは、SDカードに入っているドラマを見ながら少しくつろいでいた。

22:00に消灯。一斉に病室及び廊下の電気が消され、移動や初めての病棟入りに疲れ眠りに入ろうと目をつぶった。

ところが、隣の患者がず~っと何かを食べており「ボリボリ」という音でなかなか寝付けず、結局1:00過ぎに眠りに入った(と思う)。

続く・・・。